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投資の決め手は「お客様の成長戦略」まで踏み込んだ手厚いサポート
2024.05.09今回、弊社代表取締役CEOの土橋が対談を実施したのは、横浜キャピタル代表取締役社長の田邉俊治氏です。2024年3月、当社に投資することを決定していただきました。田邉氏は1997年に横浜銀行に入行し、2023年4月より横浜キャピタルの代表取締役社長に着任されました。
田邉氏のプロフィール
1997年横浜銀行入行。経営企画部主任調査役、東京支店副支店長、人財部人事役グループ長、新横浜支店長、川崎南部エリア統括兼川崎支店長を経て2023年4月に横浜キャピタル代表取締役社長に就任。
これまでに800社以上に投資し、そのうち115社が上場を達成
土橋:まずは弊社の概要からご説明させていただきます。以前は会計事務所を母体にM&A事業を行っていたのですが、M&Aのお手伝いをするなかで、仲介やアドバイザリーにビジネスチャンスを感じ、事業部をスピンオフする形でM&Aコンサルティングを創業しました。ちょうど今月で5年目を迎え、常勤役員4名、従業員20名強の約30名弱の体制となっています。東京から始まった会社ですが、名古屋、大阪に支社を設立し、2024年4月には福岡にも支社を開設しております。今後は他の地域にも支社展開をしつつ、全国の経営者の皆様の事業承継・M&Aのご支援を通じて、地域経済さらには日本経済の発展に貢献して参ります。
次の6年目は、まだまだ事業拡大が必要なフェーズです。今期は10名以上の採用と新たな支社展開を予定しています。弊社は、投資銀行や証券会社出身の方々や、バイサイド経験者、M&A関連業務経験がある公認会計士等が多く在籍し、他のM&A仲介会社と比べて個性的な人材が多く、これからの日本経済を手厚くサポートできる人材の採用に力を入れていきます。
田邉社長、御社は1984年3月創業の老舗ベンチャーキャピタルですが、特徴をお聞かせいただけますでしょうか。
田邉:横浜キャピタルは今年3月で丸40年を迎えました。横浜銀行グループの100%関連会社として、ベンチャーキャピタル業界の最大手であるジャフコ様のご指導を受けながら、他の地方銀行系キャピタルと同時期に設立されました。
これまでファンドを含めて800社以上に投資し、そのうち115社が上場を果たしました。この投資社数と上場社数のトラックレコードは、地銀系のベンチャーキャピタルの中でも屈指のものだと自負しております。近年は中堅・中小企業への投資業務、再生支援業務にも注力しており、後継者不在の経営者様の株式を一時的に保有し、ハンズオンによるバリューアップを行うお手伝いもしています。従業員数は私が昨年4月に着任した時点では12名でしたが、60億円のマルチファンドを立ち上げたこともあり、現在は18名まで増えました。
土橋:田邉社長は長年、銀行員としてご活躍されてきたと思いますが、横浜キャピタルの代表となってから苦労された点などありましたか?
田邉:やはり考え方の違いには苦労しました。銀行では融資にあたって1円たりともロスしてはいけないと教わりますが、投資の世界は10社のうち9社が駄目でも1社でも当たれば良いという考え方があります。当初はなかなか融資目線で考えてしまう癖が抜けずに、発想の転換に戸惑ったことを覚えています。
地域のお客様に寄り添い続け、自立した地域社会をつくっていく
土橋:40年続く御社にとって、この変化の激しい時代に変わらず大事にしていることは何でしょうか。
田邉:何よりも、横浜銀行グループの一員として横浜銀行のお客様のエクイティニーズに応えるということは、創業以来一貫して変わらない使命だと考えています。ITバブルや金融危機、リーマン・ショック、東日本大震災など、良い時期も悪い時期もありましたが、投資を通じてお客様の成長をしっかりとサポートしていくという強い思いで乗り越えてきました。景気に関わらず、お客様に寄り添い続けることは、横浜キャピタルの40年来のスピリットだと考えています。
土橋:横浜銀行グループ全体で地方創生に取り組まれていると伺っていますが、田邉社長は地方創生についてどのようにお考えでしょうか。
田邉:私は地方創生とは、各地域の特色を生かして自立的で持続可能な社会をつくり上げることだと考えています。金融機関として、融資はもちろん、多様なソリューションを提供して企業の成長を後押しすることが重要だと考えています。そして、地域住民の皆様を幸せにして、それと同時にその恩恵を我々のような金融機関も享受できるというような好循環を生み出すことが重要だと考えています。そのためには、組織として変わらずに地域に根差し続けることが大切です。地域のお客様に寄り添い続け、自立した地域社会を共につくっていくというのが私の地域創生への想いです。
土橋:当社もミッション・ビジョンの中に地方創生を掲げています。現在はまだ東京中心ではあるものの、全国展開を目指すなかでいかにローカライズできるかが課題だと感じています。M&Aは経営者・事業オーナーにとって一生に一度と言っても良いほどの大イベントですから、30年40年のキャリアがある社長様にとっても初めての経験になるケースが多いです。しかも決断は経営者個人だけでなく、ご家族やさまざまなステークホルダーも巻き込むことになるので、それぞれに合わせた丁寧なサポートが求められます。コンサルタント一人ひとりのスキルとソリューション力を高め、地域経済に貢献し続けることが地方創生に繋がると考えています。
少し話は変わりますが、数ある投資案件の中からM&Aコンサルティングに投資を決めていただいた理由は何だったのでしょうか。
役員・コンサルタントのスキルの高さと手厚い伴走支援が決め手に
田邉:M&Aコンサルティングに投資した理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は役員・コンサルタントの皆様のスキルと専門性が高いという点です。特に土橋様は起業経験もあり、M&Aの売り手と買い手の両方を経験されている点は非常に魅力的でした。その他の役員やコンサルタントの中にも有資格者がたくさんいらっしゃいます。また、金融系出身者が多いというのも、弊社との親和性の高さを感じました。
2つ目は、単なるM&Aの仲介だけでなく、お客様の成長戦略まで踏み込んだ手厚いサポートをされている点です。クロージング後も見込んでしっかりと伴走するという方針は、我々が大切にしているお客様へのスタンスと合致していると感じました。ここに、他のM&A専業会社にはない魅力を感じ、投資することを決定しました。
土橋:ありがとうございます。弊社は2、3年という時間をかけて売却のお手伝いをするという案件も多くあります。すぐにディールを成約できれば良いという考えではなく、その後のお客様の成長戦略を描いてサポートすることを心がけていますね。
他には、御社はどのような企業に投資しているのでしょうか?
田邉:地域に根差した活動をしていますので地元企業への支援は重点的に行っています。地元の特色を活かした分野にも投資しており、最近では川崎や藤沢を拠点にしているバイオテクノロジー分野を主たる事業にしている企業に投資をしています。また地元企業だけでなく、革新的なサービスを生み出すスタートアップへの投資も増えてきました。投資を決定する上では特に経営者の人柄を見ており、技術やサービスに愚直に取り組む経営者を応援したいと思っています。
当社は投資したら終わりというわけではなく、投資先企業の事業拡大や資金調達の悩みにも寄り添います。事業を伸ばしたいという企業には、当社のソリューション営業部と連携して法人取引先とのマッチングを提案することもあります。
お客様が困った時に相談しようと思える存在になってほしい
土橋:では最後に、御社からM&Aコンサルティングに期待することをお聞かせください。
田邉:これから全国展開を進めていくなかで、M&Aコンサルティングならではの強みを存分に発揮しながら、業界でのプレゼンスを高めていっていただきたいと思います。また、困ったときにはまず御社に相談しようと思っていただけるような、お客様から頼られる存在になっていただきたいです。そして、地域創生の文脈で多くの案件でご一緒させていただき、良きパートナーとして今後も歩んでいけることを期待しています。
土橋:ありがとうございます。我々は今まで金融機関様との連携は限定的であったので、横浜キャピタル様との資本業務提携を伴う協業というものが、非常に力強いサポートとなります。この機会を活かして地方にも活動の幅を広げていきたいと考えています。本日は貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。