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事業売却・承継経験を持つ経営者の約7割が「自社の企業価値を上げる手法」に興味

事業売却・承継経験を持つ経営者の約7割が「自社の企業価値を上げる手法」に興味

2021.02.25

〜今後は「企業価値を逆算し経営や施策を取り組みたい」声、約7割 
M&Aコンサルティング、「事業売却・承継」に関する実態調査を実施〜

株式会社M&Aコンサルティング(本社:東京都千代田区、代表:松栄 遥)は、事業の売却・承継を経験したことがある経営者98名を対象に、事業売却・承継に関する実態調査を実施しましたのでお知らせいたします。

  • 調査概要

調査概要:事業売却・承継に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年12月28日~2021年1月4日
有効回答:事業の売却・承継を経験したことがある経営者98名

  • 事業売却・承継の売却価格、36.8%の経営者が「もっと高い価格を想定していた」と回答

 「Q1.過去実施した会社や事業の売却・承継の売却価格への納得感について教えてください。」(n=98)と質問したところ、「もっと高い価格を想定していた」が21.5%、「少し高い価格を想定していた」が15.3%という回答となりました。

Q1.過去実施した会社や事業の売却・承継の売却価格への納得感について教えてください。

・もっと高い価格を想定していた:21.5%
・少し高い価格を想定していた:15.3%

・妥当な価格だった:45.9%
・少し安い価格を想定していた:15.3%
・もっと安い価格を想定していた:2.0%

  • 想定よりも売却価格が安かった理由、「良い買い手が見つからなかったから」が38.9%の回答割合で最多

 Q1で「もっと高い価格を想定していた」「少し高い価格を想定していた」と回答した方に、「Q2.想定より安い価格での取引となってしまった理由について、考えられることを教えてください。(複数回答)」(n=36)と質問したところ、「良い買い手が見つからなかったから」が38.9%、「自社の企業価値を適切に把握していなかったから」が36.1%、「そもそも売却価格を上げる方法を知らなかったから」が27.8%という回答となりました。

Q2.想定より安い価格での取引となってしまった理由について、考えられることを教えてください。(複数回答)

・良い買い手が見つからなかったから:38.9%
・自社の企業価値を適切に把握していなかったから:36.1%
・そもそも売却価格を上げる方法を知らなかったから:27.8%

・収支表など必要書類を全て準備できなかったから:5.6%
・その他:16.7%

  • 売却価格への不満は「DCFの割引率が交渉通りにいかなかった」や「経済的景気の影響」などの理由もあり

 Q1で「もっと高い価格を想定していた」「少し高い価格を想定した」と回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に理由があれば、教えてください。」(n=28)と質問したところ、「DCFの割引率が交渉通りにいかなかった」や「経済的景気の影響」など28の回答を得ることができました。 

<自由回答・一部抜粋>
・35歳:DCFの割引率が交渉通りにいかなかった。
・61歳:経済的景気の影響。
・58歳:足元を見られた感がある。
・48歳:特殊な業務であり、特化性の高い業務であったことから価値の判定が定まることがなかった。

  • 事業売却・承継の売却価格以外の観点で、22.4%の経営者が「納得していない」と回答

 「Q4.過去実施した会社や事業の売却・承継について、売却価格以外のことへの納得度について教えてください。」(n=98)と質問したところ、「納得していない」が17.3%、「全く納得していない」が5.1%という回答となりました。

Q4.過去実施した会社や事業の売却・承継について、売却価格以外のことへの納得度について教えてください。

・かなり納得している:10.3%

・納得している:67.3%
・納得していない:17.3%
・全く納得していない:5.1%

  • 納得していない理由、「買手企業が円滑に見つからなかったから」が回答割合31.8%で最多

 Q4で「納得していない」「全く納得していない」と回答した方に、「Q5.納得していない理由を教えてください。(複数回答)」(n=22)と質問したところ、「買手企業が円滑に見つからなかったから」が31.8%、「事業承継中に、業績不振になり交渉がうまく進まなかったから」と「買手企業が提示する売却条件(価格以外)が厳しかったから」が同率で18.2%という回答となりました。

Q5.納得していない理由を教えてください。(複数回答)

・買手企業が円滑に見つからなかったから:31.8%
・事業承継中に、業績不振になり交渉がうまく進まなかったから:18.2%
・買手企業が提示する売却条件(価格以外)が厳しかったから:18.2%

・M&A成立までに、着手金など想定よりも費用が発生したから:4.5%
・買手企業が買収時に重要視するポイントがわからず、準備しきれなかったから:0.0%
・その他:36.4%

  • 経営者が挙げるM&Aの反省点として「もっと早く事業承継、会社売却を検討して動けば良かった」が回答割合21.4%で最多

 「Q6.過去実施した会社や事業の売却・承継を振り返り「もっとこうしておけば良かった」と思うことを教えてください。(複数回答)」(n=98)と質問したところ、「もっと早く事業承継、会社売却を検討して動けば良かった」が21.4%、「債権債務や契約関係など、事前にリスクを排除して進めておけばよかった」が13.3%、「キーマンや社員へのM&Aに関する伝え方を気を付けて進めればよかった」が12.2%という回答となりました。

Q6.過去実施した会社や事業の売却・承継を振り返り「もっとこうしておけば良かった」と思うことを教えてください。(複数回答)

・もっと早く事業承継、会社売却を検討して動けば良かった:21.4%
・債権債務や契約関係など、事前にリスクを排除して進めておけばよかった:13.3%
・キーマンや社員へのM&Aに関する伝え方を気を付けて進めればよかった:12.2%

・M&A専門のアドバイザーに依頼すれば良かった:11.2%
・その他:10.2%
・特にない/わからない:48.0%

  • M&Aを振り返り「実施前はもっと難しくて大変なものだと思っていたが、できた」が28.6%の回答割合で最多

 「Q7.過去実施した会社や事業の売却・承継を振り返り、M&Aの前と後で、M&Aに対する認識に違いが生まれましたか。当てはまるものを教えてください。(複数回答)」(n=98)と質問したところ、「実施前はもっと難しくて大変なものだと思っていたが、できた」が28.6%、「想像以上に手続きや調整に時間がかかった」が14.3%、「実施前は自社の規模感ではM&Aはできないと思っていたが、できた」が12.2%という回答となりました。

Q7.過去実施した会社や事業の売却・承継を振り返り、M&Aの前と後で、M&Aに対する認識に違いが生まれましたか。当てはまるものを教えてください。(複数回答)

・実施前はもっと難しくて大変なものだと思っていたが、できた:28.6%
・想像以上に手続きや調整に時間がかかった:14.3%
・実施前は自社の規模感ではM&Aはできないと思っていたが、できた:12.2%

・買い手企業が見つかるまで想像以上に時間がかかった:11.2%
・その他:6.1%
・特にない/わからない:45.9%

  • 売却・承継に関して、「1〜2年単位の準備期間を設けることで企業価値を上げる手法」に興味のある経営者の割合66.3%

 「Q8.会社や事業の売却・承継に関して、1〜2年単位の準備期間を設けることで企業価値を上げる手法があります。振り返って、この手法を学んだ上で過去の売却・承継に取り組みたかったと思いますか。」(n=98)と質問したところ、「かなりそう思う」が15.3%、「そう思う」が51.0%という回答となりました。

Q8.会社や事業の売却・承継に関して、1〜2年単位の準備期間を設けることで企業価値を上げる手法があります。振り返って、この手法を学んだ上で過去の売却・承継に取り組みたかったと思いますか。

・かなりそう思う:15.3%
・そう思う:51.0%

・そう思わない:19.4%
・全くそう思わない:14.3%

  • 今後、「数年スパンで企業価値を逆算し、経営や事業推進に取り組みたい」と考える経営者の割合69.4%

 「Q9.今後経営を行う上で、数年スパンで企業価値を逆算し、経営や事業推進に取り組んでいきたいと思いますか。」(n=98)と質問したところ、「かなりそう思う」が17.4%、「そう思う」が52.0%という回答となりました。

Q9.今後経営を行う上で、数年スパンで企業価値を逆算し、経営や事業推進に取り組んでいきたいと思いますか。

・かなりそう思う:17.4%
・そう思う:52.0%

・そう思わない:21.4%
・全くそう思わない:9.2%

  • まとめ

今回、事業の売却・承継を経験したことがある経営者を対象に、事業売却・承継に関する実態調査を実施しました。結果として、36.8%の経営者が過去の事業売却・承継に対して「もっと高い価格を想定していた」と回答しており、その理由としては「良い買い手が見つからなかったから」が38.9%、「自社の企業価値を適切に把握していなかったから」が36.1%、「そもそも売却価格を上げる方法を知らなかったから」が27.8%となりました。

 また、事業の売却・承継に関して、「1〜2年単位の準備期間を設けることで企業価値を上げる手法」に約7割の経営者が興味を持ったほか、今後「数年スパンで企業価値を逆算し、経営や事業推進を行って行きたい」と考える経営者も約7割いたことから、経営者は事業売却・承継を行う前提で「企業価値」を高めることへ前のめりになっています。

 M&Aマッチングプラットフォームの増加でM&Aが一般化しつつあり、M&Aが比較的容易に行われるようになった一方で、多くの経営者が自社の企業価値の向上手法を知らない事実が浮き彫りになりました。M&Aの成功を最大化させるために、事業売却・承継を検討する初期段階で、M&Aアドバイザーを交え、客観的な会社の魅力や付加価値を引き出すことが必要となるでしょう。

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